影クマの主な原因は、目の下がたるんで、目の周囲の脂肪である眼窩脂肪が押し出されて膨らんでしまうことにより起こります。眼窩脂肪が飛び出してしまい、その下は逆に窪んで見えるためにクマになります。眼窩脂肪が押し出される機序は、眼球を支えている周囲の靭帯や眼輪筋などが加齢により緩んでしまい、眼球が重力により下がってしまうため眼窩脂肪が押し出されて生じます。もともとの眼球が大きい方や、眼球周囲の骨が小さい方、眼窩脂肪が多い方などは加齢で起こる状態と同様な構造のため、目の下の脂肪が飛び出しやすく、比較的若い時からクマ症状がでて参ります。

影クマの主体は眼窩脂肪の突出ですので、眼窩脂肪を除去する治療を考えなければいけません。眼窩脂肪を除去するには、結膜を切開して脂肪を抜く方法と、皮膚を切開して脂肪を支える靭帯ごと脂肪を平坦に形成する方法とがあります。皮膚を切開するとダウンタイムが長くなりますので、結膜を切開する方法でクマが解消できる状態の方は、この方法のほうが良いでしょう。ただし、風船に空気を入れて長期間膨らませていたものを、空気を急に抜いてしまうと、しぼんでシワシワになってしまうのが想像できると思いますが、目の下も同様に皺になったりくぼんでしまいます。その予防のために注入治療を行ないます。

赤紫クマの主な原因は、皮膚の下の眼輪筋が透けて見えてしまうために生じます。影クマと合併している方も多く見られるのですが、目の下の膨らみにおされた眼輪筋がさらに紫クマとなって目立つ場合もあります。目の下は特に皮膚が薄く脂肪がない部分と、頬の脂肪がある部位との境目でくっきり分かれてしまうため、余計にクマが気になって参ります。

赤紫クマの治療方法は、くぼみがあり、その部分の眼輪筋の色が薄い皮膚から透けて見えていることが原因ですのでこの部位に注入治療をすると改善いたします。

茶クマの主な原因はしみや色素沈着です。特に目の周囲は皮膚をこすってしまい、色素が沈着することが多いです。例えばアトピー性皮膚炎や花粉症の方などで見られます。影クマを隠すために必死でメイクをしていると、知らず知らずのうちに茶クマが生じている方があります。

茶クマの治療方法は、色素沈着のみであればレーザー治療が適応になります。1度の治療で改善することはほとんどないのですが、繰り返し治療を行なうと改善して参ります。 ただし、茶クマにその他の症状である、影クマや赤紫クマを合併することはしばしばありますので、その際は上記の治療を併用することが多くなります。

メールでのご相談はこちら